森の家主催の今年で最後のカヌー大会は、9月9日青空の下千曲川カヌーボートに野田さんのファンが集まった。この回が始まったのは2000年からで絵本「ささ舟カヌー」の取材目的だ。コロナ禍で中断の間残念ながら昨年野田さんは亡くなられた。そんななか、奥さんのみどりさんから野田さんの遺骨を縁のあった千曲川にも散骨してほしいとのご依頼に森の家に来て、今回はそれが大切な目的にもなった。野田さんの吹くハーモニカや愛犬の泳ぐ姿は無いけれどいつものように和気あいあいと遊びながら漕ぎ下った。菜の花公園のキャンプ場では山盛りの肉が用意され腹ぺこのカヌーイストたちは肉にかぶりつきながら2000年から続く千曲川カヌー会の様子をスライドで見る。夜中にテントから出るとたくさんの星が私を見下ろすように輝いている。こんな星は何十年振りだ。
野田さんの星はどれかなあ。
翌日湯滝温泉カヌーポートで上陸すると森の家のスタッフが用意してくれたのは、くま笹のささ舟でこれに砂つぶ状のお骨を乗せて流そうとのすばらしいアイデアだった。緑のささ舟に白いお骨が美しい。白い粒に姿を変えた野田さんは10そうのささ舟に乗り込み千曲川の仲間に別れを告げ去って行った。
野田さんありがとう❕またいつかどこかで会いましょう。 (藤岡牧夫)